現代音楽って難しいですよね。私はピアノやギターを弾いたり、クラシック音楽を聴いたりすることがあるのですが、前衛的な現代音楽の魅力というのはどうも未だに魅力がよく分かっていません。

聞いているうちに、だんだんと好きになっていくかもしれないなと思って、一時期は武満徹の曲などを良く聞いていて、コンサートにも足をはこんだりしたものですが、それでも、心から好きという感情は湧きませんでした。

 

現代の作曲家でも、必ずしも分かりにくい音楽ばかり書いているわけではなくて、明らかに従来のクラシックの延長にあるなと思われる音楽もあるわけですが、いわゆる現代音楽というと、長調なのか短調なのか良く分からない、メロディもはっきりしないようなものが多いと思います。

映画の効果音を聞いているのかと思うようなものもありますよね。

 

これは、聴く人によって印象が変わってくると思いますし、具体的にどの曲がというものでもないのですが、私の場合、こういった現代音楽を聴いていると、灰色の世界が目に浮かんで、ちょっとホラーっぽいような、無機質なような世界を感じてしまいます。

人によっては、同じ音楽を聴いていても、色鮮やかな世界が浮かんでくるのかもしれませんが、シューマンやショパンの音楽を聴いているときに感じる、うっとりするような、音楽に身を任せたいと思うような心地よさは、武満徹(普通の曲もあるので全曲ではないのですが、例えば「精霊の庭」のような、前衛的な曲の話です)には感じないのですよね。

音楽の役割と言いますか、音楽で表現したいものが違うのかもしれませんね。しかし、「武満徹の音楽がとても美しい」と言う方もいますし、まだまだ自分には理解できていないだけなのかもしれないなあ、分かるようになりたいなという気持ちもあります。

 

現代音楽を理解するための手段として、こんな書籍を読んだことがあります。

 

こちら、「これを読んだら急に現代音楽が面白くなる」ということは、残念ながら全くなかったのですが、現代音楽がどうやって作り出されているかという仕組みの勉強になったりして面白いです。

そもそも、音楽は聞くものであるのに、それを本という形で説明することに無理があるわけですが、成り立ちを理解するのには役立ちます。

評論家ではなく、作曲家が書いているというところに、価値があると思います。