ふるさと納税の返礼品の上限額が寄付金の3割までとなるように求める通知が出されました。そんなこともあって、今、ふるさと納税に注目が集まっているようです。
一昨年から昨年にかけては特にふるさと納税への注目が集まっていました。寄付先と返礼品の内容をまとめたサイトが広く知られたこと、ワンストップ特例制度によってサラリーマンが寄付をしやすくなったことなど、制度を利用しやすくする仕組みが整ったことが大きな要因だったと思います。
簡単にふるさと納税の歴史を振り返ってみると、このようになっています。
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2008年4月 ふるさと納税の制度がスタート
2015年1月 住民税の控除額の上限が約2倍に
2015年4月 ワンストップ特例制度がスタート
2016年4月 家電や自転車など、転売しやすいものは返礼品として不適切とする通知
2017年4月 返礼品の価格は寄付額の3割までに抑えるよう総務省が要請
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いつから始まったのかというと、2008年になるのですね。その頃は私も全く気に留めていなかったのですが、近年は自分で税金の納付先を選択できることと、豪華な返礼品もあいまって、注目するようになりました。
この制度を利用するとどんな良いことがあるのか、簡単にまとめてみたいと思います。
※そもそもが「控除」という分かりにくい税金の制度が関わってくるので、どうしても分かりにくくなってしまう部分もあるかと思います。ふるさと納税による控除額については収入や、ふるさと納税以外の控除額によって変わってきます。実際にご利用の際には、ご自身で十分に調べるようにしてください。
ふるさと納税で20000円の寄付をしたとします。これだけだと、税金が20000円増えただけに感じてしまいます。
ところが、このうち2000円を引いた18000円が税金から控除されます。
この控除というのが分かりにくいのですが、納税を行った年の所得税と、翌年の住民税とから控除されて、合計が18000円になります。
つまり、寄付をした年と、次の年までで考えると、納付する税金の額は20000円増えたようですが、実際には2000円増えただけになるということなのです。
ただし、この例は、控除額の上限が20000円以上の場合を想定しています。
上限額を超えない額の寄付を行えば、2000円を引いた金額が控除されるので、実質の負担は2000円になるというのがここまでの話です。
さらに、ここに返礼品が加わります。つまり、感覚としては、2000円の対価として返礼品をいただけるようなものなのですね。これがすごい所です。
利用したことのない方も、是非、興味を持っていただきたいと思います。国の制度は知っている人だけが得するようになっています。よく知らないからといって利用を諦めてしまうのは損です。