ブラック会社に勤めているんだが、もう俺は限界かもしれない

という映画を観ています。Amazonプライムビデオの特典対象になっていたので、それを利用しています。

 

私もSEとして会社勤めした経験があり、徹夜で作業をしていたこともあるので、こういう世界はあり得るのだろうなというのは分かります。(こんなブラック会社ではなかったんですけどね)

 

主な登場人物は、こんな感じです。
─────────────────────────────
マ男君(小池徹平):主人公。中卒のニートだったが、ブラックIT企業に就職。先輩の指導をろくに受けずに仕様書を読みこなしてプログラミングをしていた様子を見ると、プログラミングの能力はかなりあったものと思われる。

藤井さん(田辺誠一):ブラック会社における神。仕事ができる上に、周囲にいつも気を配る。リーダーに対しても言う事はしっかりと言い、しかもしっかりと説得することができるというとても人徳のある人物。

リーダー(品川祐):口癖は「バーカ」。仕事ができるのかは不明。マ男君にデスマーチの原因と称されており、顧客の無理な要求を断れない様子。

木村(田中圭):大手IT企業から転職してきた。野心家。周囲との同調性には欠け独りよがりな所があるが、仕事へのやる気はめを見張るものがある。

中西さん(マイコ):派遣の女性社員。

井出さん(池田鉄洋):ガンダムの話ばかりしていて、仕事をしている様子があまりない。リーダーの言う事には絶対に逆らわない。

瀬古さん(千葉雅子):経理。マ男の領収書はことごとく却下されてしまい、経費として認めてくれない。頭が固い。

社長(森本レオ):優しい人柄。多くの企業に断られ続けてきたマ男を面接で即採用にするという度量の広さを持つ。が、エンディング後の映像では・・・

上原さん(中村靖日):病み気味な社員。ほとんど言葉を発さない。リーダーの圧力が強すぎて、言葉を発するのを恐れているのだろうか。キーボードをたたいている時間が一番長いのはこの人だと思う。
─────────────────────────────

さて、感想なのですが、コミカルに描かれているためか、そこまで悲壮感は漂っていなくて、重々しくならずに見ることができました。見た後は、ちょっと前向きになれる感じでしたね。

 

アマゾンのレビューを見ると、本当のブラック会社はこんなものではないという意見が目立ちます。実際、そうだと思うんですよね。

私が勤めていた会社は残業代も支給されていましたし、休日もかなり自由に取らせていただいていましたし、ブラック感はない会社でしたが、プロジェクトによってはこの映画のような状況もありました。

下を見たらきりが無いという話でもありますが、ブラックではないと思われる会社でも、泊まり込みで仕事をすることもありますし、顧客の無理な要求を飲まざるをえないこともありますし、執拗にリーダーから個人攻撃を受ける人もいます。

それがプロジェクトどころか会社全体に浸透してしまっているのが、真のブラック会社なのではないかと思います。ブラック度合いは、会社によって違いますよね。

 

「ブラック会社」というものをリアルに描いているわけではないので、その実態が知りたいというような方にはお勧めしません。また、ブラック会社で働いていて仕事が辛いという方も、自分の状況はこんなものではないと思ってしまうかもしれません。

タイトルから期待する内容とは、ちょっと違うのかなと思います。

どちらかと言うと、普通の会社に勤めていて、ちょっと仕事が辛く感じているような方が見るのが良い映画かと思いました。辛いって言ってもここまでひどくはないし、自分も頑張らないとな、と思えるかもしれません。

 

ちなみに、ご覧になるなら、2chらしいエンディングロールも必見です。

 

IT企業の本当に修羅場がどんなものか知りたい方は、こんな書籍がおススメです。


闘うプログラマー新装版 [ グレッグ・パスカル・ザカリー ]

「デスマーチ」のなんたるかが分かるかと思います。